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家族と休日

二個目

どうも、
四百円の使い道で

毎回本気で悩む女、ミサキです。

日曜。
ショッピングモール。

子どもが、
足を止める。

ガチャガチャの
コーナー。

「一回だけ」

四百円。

財布を開く。

百円玉が、
三枚。

足りない。

百円玉を
探して、
両替機まで
往復する。

戻ってきて、
出す。

子どもが
ハンドルを回す。

ガタン。

カプセルを開ける。

出てきたのは、
ミニチュアの
パンダ。

「かわいい」

子どもは、
満足した顔。

ここで
終わればよかった。

「もう一回」

ここから、
私の判断が始まる。

四百円、
もう四百円。

八百円で、
パンダ二匹は
どうなんだ。

でも
「もう一回」の顔は
真剣だ。

出す。

回す。
ガタン。

開ける。

パンダ。

同じ。

向きも、
色も、
まったく同じ。

ここで、
計算が始まる。

種類は
五種類。

同じのが出る確率は、
五分の一。

二十パーセント。

私は今、
二十パーセントを
引いた。

当たりでは
ない。

三回目を回せば、
別のが出るかもしれない。

でも、
それは
三回目の四百円だ。

財布の前で、
私は
固まった。

子どもが、
カプセルを
二個、
両手に持っている。

「同じの、
二個あるの
うれしい」

何がうれしいのか、
聞く。

「ひとつは
ママの」

二個目。

断る理由が、
見つからない。

帰りの車で、
気づく。

パンダは
今、
私のバッグの
底にいる。

財布を出すたびに、
目が合う。

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