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家の中の小事件

増えている

どうも、
ハンガーの数を数えたことがないのに多いとは言える女、ミサキです。

クローゼットを開ける。

ハンガーが、
ぎっしり。

服の量に対して、
明らかに多い。

内訳を見ると、
半分くらいが
クリーニング屋さんの針金ハンガーだ。

薄い。
軽い。
どこかたよりない。

でも、
捨てるほどではない。

この「捨てるほどではない」が、
うちでは一番強い。

捨てるほどではないものは、永住する。

服を減らしても、
ハンガーは減らない。

服は入れ替わるのに、
ハンガーだけが
そこに残り続ける。

一度、
まとめて処分しようとしたことがある。

引っ張り出したら、
針金同士が
複雑に絡まっていた。

ほどく。

十分かけて、
八本ほどける。

途中で、
何のためにこれをやっているのか
わからなくなる。

減らすためにほどいているのに、
ほどけた瞬間、
「使えるじゃん」
と思ってしまう。

思ってしまったら、
もう捨てられない。

結局、
一本も減らずに
クローゼットへ戻した。

戻すとき、
少しだけ
きれいに並べ直した。

問題は何も解決していないのに、
見た目だけ整った。

一度、
クリーニング屋さんに
「ハンガー、お返しできますか」
と聞いたことがある。

「あ、大丈夫ですよ」

大丈夫、
と言われた。

これは、
受け取りますという意味だったのか、

いりませんという意味だったのか。

いまだにわからない。

わからないまま、
その日は持って帰った。

以来、
聞いていない。

ではまた。
私が得意なのは、減らすことじゃなくて並べ直すことでした。

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