いつかね
どうも、
健康意識だけは一流、行動が三流の女、ミサキです。
今日は
糸ようじの話。
そう、
使えないやつ。
まず前提として。
私は
「歯は大事」
っていう概念を
ちゃんと持ってる。
持ってるだけ。
歯磨きの後、
棚に並ぶ
糸ようじ。
新品。
未開封。
パッケージだけ
やる気満々。
ある日、
鏡の前で
思った。
「今日の私は
違うかもしれない」
糸ようじ、
開封。
ここから
すべてが
おかしくなる。
まず
入らない。
力入れる。
入らない。
角度変える。
入らない。
口を
思った以上に
開く。
入らない。
この時点で
自分の顔が
変。
完全に
歯科検診のポスターに
載せちゃいけない表情。
やっと
入った瞬間。
「いける!」
と思った次の瞬間。
動かない。
前にも
後ろにも
行かない。
上にも
下にも
行かない。
糸ようじ、
歯と歯の間で
固まる。
私と
糸ようじ。
完全に
対峙。
ここで
最大の敵、
登場。
よだれ。
もう
戻れない。
口半開き。
鏡の中の私、
完全に理性を失った野生動物。
抜こうとすると
歯が痛い。
押すと
歯茎が叫ぶ。
「これ、
歯を守る道具だよね?」
なのに今、
一番の脅威。
ようやく
抜けた瞬間。
勝利のはずなのに
感情がない。
代わりに残るのは
謎の敗北感。
しかも
鏡を見ると
歯茎、
ちょっと赤い。
私が
傷ついたのか。
糸ようじが
強かったのか。
たぶん
両方。
ここで
気づく。
糸ようじって
「慣れてる人用」。
毎日使って
手首と
精神を鍛えた者だけが
扱える武器。
私は
違う。
私は
歯磨きで
一日の体力を
ほぼ使い切る人間。
結論。
糸ようじは
捨てない。
でも
使わない。
棚に戻す。
また
未開封の仲間の隣へ。
そして
心の中で
そっと言う。
「いつかね」
来ない
その日を信じて。
どうも、
糸ようじに
毎回負ける女、
ミサキでした。