悪くない
どうも、
クーポンを見ると
自分の価値まで割引された気がする女、ミサキです。
今日は、
クーポン雑誌で見つけたサロンで
ネイルをやってきた話。
雑誌をめくってたら、
出てくる出てくる。
「初回限定」
「〇〇%オフ」
「今だけ」
写真は完璧。
爪、宇宙。
でも値段を見ると、
急に現実的。
「まあ…
一回くらいなら」
この判断、
だいたい波乱。
予約当日。
場所、ちょっと分かりにくい。
駅から徒歩〇分。
その〇、盛ってる。
階段を上がる。
ドア、重い。
入った瞬間、
思ってたサロンと違う空気。
静か…ではない。
テレビ、ついてる。
しかも昼のワイドショー。
施術台に座る。
店員さん、明るい。
明るすぎる。
「今日はどうします〜?」
ここで詰まる。
クーポン勢、
プラン以外の語彙が少ない。
「えっと…
写真と同じ感じで…」
一番ダメな答え。
でも進む。
止まらない。
途中で
ジェルの色を聞かれる。
壁のサンプル、多すぎ。
決めきれず、
「この辺で」
完全に委ねる。
会話、始まる。
「お仕事何されてるんですか〜?」
来た。
無難に答える。
向こうも無難。
ワイドショーだけが
全力。
静かに
自分の手だけを見つめる時間。
途中、
一瞬、
爪が想像より派手。
でも言えない。
もう引き返せない。
仕上がり。
鏡に映る手。
キレイ。
ちゃんとキレイ。
でも、
私の手じゃない。
可愛い。
似合う。
でも、
テンションが追いついてない。
お会計。
クーポン提示。
値段を見る。
安い。
そこだけ確実。
外に出る。
自然光。
改めて爪を見る。
「うん、
悪くない」
この「悪くない」、
だいたい
成功と失敗の間。
家に帰って、
手を洗うたびに
ちょっと見ちゃう。
三日目くらいで
やっと慣れる。
クーポンネイルって、
冒険じゃない。
自分を一段階ズラしてくるイベント。
どうも、
クーポンで
微妙な新自分を手に入れた女、
ミサキでした。