ミサキブログ 一覧へ
街とお店で

隣の列

どうも、
空いている列を選んで外す女、ミサキです。

スーパーの
夕方。

レジが、
三つ開いている。

左の列は、
カートが
山盛りの人が二人。

真ん中は、
おばあさんが
財布を探している。

右は、
カゴが
ひとつだけの人が
前に一人。

右だ。

迷わず、
右に並ぶ。

前の人が、
商品を
置く。

レジの人が、
バーコードを
通す。

ピッ。

ピッ。

その人の
カゴの底から、
袋入りの
小さな玉ねぎが
十個出てくる。

十個。

一個ずつ
読み取る。

ピッ。
ピッ。
ピッ。

その間に、
左を見る。

山盛りの
カートの人が、
もう
会計を終えている。

真ん中。

おばあさんが、
財布を
見つけたところ。

動き出した。

私は、
右にいる。

動かない。

玉ねぎが、
まだ
六個ある。

ここで、
列を
変えるか。

変えた瞬間に
右が進む。

そう
決まっている。

だから
変えない。

変えない代わりに、
玉ねぎを
数える。

七個。

八個。

隣の列。

そのとき、
真ん中の列の
おばあさんが
会計を終えた。

次の人が
すっと進む。

真ん中は、
流れている。

私の前は、
まだ玉ねぎ。

九個。

十個。

終わった。

その人が、
袋を広げる。

玉ねぎを
一個ずつ
入れ始めた。

ゆっくり。

「お待たせしました」

と、
レジの人が
私に言う。

私は、
カゴを
台に載せる。

その間に、
さっき
左に移った人が
出口に向かっている。

私より、
先に。

ではまた。

隣の列は、
いつも
隣の人の列だった。

1 views